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医局行事・学会報告

2018.09.19
EVENT
学会報告 APLAR2018

夏の暑さも和らいだ今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか。リウマチ膠原病内科の大橋です。この度、9月6日から9月9日にかけて佐田憲映先生、渡辺晴樹先生、林啓悟先生とともに台湾・高雄で開催されたAsia Pacific League of Associations for Rheumatology Congress(APLAR)に参加してまいりましたので報告させていただきます。

当初、出発のフライトは関西国際空港からの予定でしたが、台風21号による被害のため空港が閉鎖となり、旅立ち前から嵐に翻弄されました。幸い渡辺晴樹先生の尽力により前日に福岡空港への振替が決まり、無事9月6日夜に日本を発つことができました。本来の予定では日中に高雄に到着し台湾名物の夜市で屋台を楽しむはずでしたが、夜のフライトとなったため、高雄市内に到着する頃には深夜でした。代わりにフライト前の夕食として、博多グルメにありつくことができたので、怪我の功名ともいうべきでしょうか。

学会一日目となる翌朝、ポスター発表のため学会会場の高雄展覧館に向かいました。タクシーから見えた高雄の町並みは派手な看板が並ぶ雑居ビルと目がくらむような高さの高層ビルが混在し、活気に溢れていました。林先生のポスターを貼ったのち、アジアのリウマチ膠原病事情に触れ、知見を広めました。

学会の合間を縫って勉強で疲れた脳と体をリラックスさせるため、小琉球へも足を伸ばしました。小琉球は日本ではまだマイナーな観光地ですが、高雄市内の港から船で20分ほどの台湾南部の海上に位置するサンゴ礁の堆積でできた島であり、きれいな海と奇岩を見ることができます。我々は出港前に港に隣接する市場で、昼食をとることにしました。市場には南国らしい大型の魚や甲殻類がならび、客引きが中国語でこちらの理解できないこともお構いなく話かけてきて、とても賑やかでした。刺し身が市場の売りらしく、「サシミ、サシミ」と頻りに言っていました。そこで市場の一角の飲食店に陣取り、刺し身、名物のエビと大蒜の炒めもの、中華の定番空芯菜の炒めもの、蒸しバイ貝に舌鼓を打ちました。台湾では生ものに注意とガイドブックに書かれており、一抹の不安を感じましたが、臭みもなく美味しい刺し身でした。その後、高速艇に乗り、外洋の荒波に揉まれながら、小琉球に到着しました。満腹のお腹を抱えながら、小琉球の名所、花瓶岩を目指しましたが、沖縄よりはるか南にあるせいか湿度、温度、日差しとも非常にきつく、徒歩15分程度の道のりが非常に長く感じました。海辺にそそり立つ花瓶岩ときれいな海、タイドプールに泳ぐカラフルな魚を眺めながら、南国情緒を満喫しました。

 

 

 

 

 

高雄市内に戻り、三々五々、学会に参加したり、休養をとったりした後、夕食で小籠包を楽しむため、街に繰り出しました。上品かつ旨味たっぷりのスープを含んだ小籠包を堪能し非常に満足でした。夕食のお店の近くに高雄でも有名な夜市のひとつである自強夜市が開かれいたため、雨を避けつつ向かいました。なお、たまたまかもしれませんが、滞在中の高雄は日中カンカン照りに晴れ、夕方から通り雨が降るという天気を繰り返していました。自強夜市はバイクが歩行者もお構いなしに通り過ぎるスリリングな夜市でしたが、それぞれお目当ての屋台グルメを手に入れ、ホテルへと帰りました。

ここからホテルの部屋で屋台グルメを肴に二次会が始まりましたが、私に予期せぬアクシデントが起こります。この日、渡辺先生にポスターツアーに選ばれているから準備しなさいという旨のメールが入ったという話題になり他人事のように聞いていました。ところが、なぜか抄録には私の発表がポスターツアーに名を連ねていたそうです。なにかの間違いだろうと思いつつ、あらためてメールを確認してみたところ、ちゃんと自分宛てに“We have previously confirmed your submission as a poster presentation and we are now pleased to advise that your poster has been accepted into a poster tour during the congress.”と書かれたメールが届いていました。英語が何よりも苦手な自分が、短いポスターツアーでのプレゼンテーションとはいえ、いきなり英語で発表しなければいけないという事実に酔いも吹き飛んでしまい、その後は皆に励まされ自室に戻り翌日のポスターツアーに備えて原稿を作りながら一日を終えました。

学会二日目は、渡辺先生と私のポスター発表日であり、会場でポスターを設置した後、ポスターツアーへの緊張を抱えながら、学会場を彷徨いました。色々な国の人の色々な訛りのある英語を耳にしながら、到底聞き取れないなあと感じつつ、ポスターツアーの時間となりましたが、蓋を開けてみればプレゼンテーションの場にいた8割くらいは知り合いの日本人でした。やや緊張も和らぎ、拙い英語と曖昧な笑顔で、その場をなんとか乗り切りました。

緊張も解け、お腹がすいたので、名物の牛肉麺を食べに街に出ました。昼食時を過ぎていたにもかかわらず、店は混雑しており、地元民にも愛される牛肉麺の人気ぶりを感じました。甘辛く煮た牛肉と麺の相性は抜群で、空いたお腹にみるみる吸い込まれていきました。

この日の頭脳休憩はせっかくなので高雄の名所、竜虎塔に行ってみようということになりました。龍虎塔とは、塔のたもとに龍と虎が口を開けた構造をしており、竜の口から入り、虎の口に抜けます。台湾では十二支の中で 龍は善良な動物、 虎は凶暴な動物とされており、 龍の口から入り、虎の口から出ることにより、 これまでの悪行が清められ、 災いも消えて無くなると考えられているそうです。我々も龍の口から虎の口に抜け、今後の無病息災を祈りました。

佐田先生たっての希望により、台湾の人気娯楽であるエビ釣りも楽しみました。日本では馴染みのないエビ釣りですが、台湾では大人の娯楽として人気を博しています。最初訪問したときはエビ釣り場が超満員となっており、我々もすぐには駄目と断られてしまいました。仕方なくホテルに戻り、エビ釣りリベンジを誓いました。ちなみにエビ釣りは大人の娯楽だけあって、24時間営業です。

二日目の夕食は高雄名物海鮮料理を食べに出かけました。蜆の大蒜醤油漬け、烏賊の巻き揚げ、ボラのへそ、団扇海老の大蒜蒸し、海鮮炒飯など次から次へとでてくる料理を平らげ大満足でした。腹ごなしに今度こそはとエビ釣りに向かいます。幸い釣り堀に空きがあり、念願のエビ釣り体験ができました。経験豊富な佐田先生は釣り糸を垂らすや否やエビを釣り上げました。他のメンバーも遅れてエビを釣り上げましたが、私には一向にあたりがきません。見かねたのか近くにいた常連と思しきお兄さんが浮きの位置を調整し、自前の餌をくれ、餌の交換のタイミングやあたりの合わせ方を丁寧に指導してくれました。最後の最後にエビが針に引っかかりましたが、ばらしてしまい結局坊主に終わりました。釣ったエビはその場で自分たちの手で塩焼きにします。坊主の自分はご相伴にあずかるため、率先してエビ焼きをしました。釣りたてのエビは美味しかったですが、いつか指導してくれた師匠の恩義に報いるためリベンジしたいと思っています。お腹はパンパンでしたが、もう少し高雄の夜を楽しみたいとエビ釣り場の近くにある有名な六合夜市を散策して、屋台の匂いに満足しつつホテルへと帰りました。

 

最終日は高雄で最も高いビルである高雄85大樓に登り、高雄の街を目に焼き付けたのち、お土産を買い込み日本への帰途に付きました。

いろいろありましたが、よい経験ができました。今後は佐田先生のTOEIC部に参加し英語に精進したいと思います。留守番をしていただいた先生方、ありがとうございました。