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スタッフ・留学生の近況報告

2018.05.18
No.54 日本リウマチ学会「医学部学生・初期臨床研修医セッション」奨励賞受賞報告

今村竜太君(医学科6年生)

この度、JCR2018 学生・研修医セッションにおきまして奨励賞を受賞し、身に余る光栄に感じております。
私自身、学会でのポスター発表は初めての経験であり、これほど多く1分野の文献を読み漁ったことがなく、また発表のテーマがCADM(Clinically amyopathic dermatomyositis)という疾患の定義・診断基準から私にとっては複雑であったこともあり、準備に時間を要しましたが、非常に貴重な経験をさせていただいたと思っております。CADMの病態を考える中で、基礎医学以来ずっと敬遠してきた免疫学をもう一度深く見返す機会もありました。このことが、学会後の臨床実習においても、たとえば病態を念頭におき、採血データの複数の項目を繋げて考えることが少しずつできるようになったりと、臨床推論に活きる面白さを実体験できたことも本学会参加の大きな収穫であったと思います。
医学生となってから振り返りますと、私の祖母は複数の関節の変形、脱臼、さらには腱も複数断裂していたほどの重度の関節リウマチ患者でした。そのこともあり、リウマチ膠原病診療に興味をもったのですが、この科の患者さんを診させていただいているとなんとなく背筋がピンッとなる感覚があります。今後も、幅広く興味をもってアグレッシヴに・楽しく勉強を進め、人 と 病態 をバランスよく、かつ深く診れる医師になりたいと思います。
最後になりますが、今回、メールでは常に即レスで発表のご指導をいただきました渡辺先生をはじめ、内容へのコメントをいただいた免疫班の先生方、学会参加の手続きで助けていただいたスタッフの皆様に改めて感謝申し上げます。引き続きどうぞよろしくお願い致します。

 

瀬越空人君(医学科6年生)
このような表彰は自分に縁のないものと思っておりましたので、奨励賞として名前を呼ばれた時は、唯々驚きました。
今回発表させていただた症例は、当初薬剤性ANCA関連血管炎が疑われた患者様で、症状が改善しないため臨床経過を再度丁寧に聴取・整理した結果、家族性地中海熱と診断し、早期に治療介入できたという一例でした。
自己炎症症候群という疾患概念を勉強し、発表させていただいたことで免疫分野の奥の深さ・面白さを改めて認識しました。そして何よりも診断をし、治療を始めてから、患者様の症状が改善していったことがこの症例の意義であったと感じています。
私は飽き性で何かに根気強く取り組むということが苦手な人間ですが、佐田先生をはじめとした膠原病グループの先生方の熱心なご指導のおかげで発表をやり遂げることができました。
この場を借りて御礼申し上げます、本当にありがとうございました。
残り一年をきった学生生活は国家試験の勉強に追われそうですが、その先にいる誰かを救えるような勉強ができたらと思います。
第三内科の先生方への感謝の気持ちと私自身の決意を胸に結びとさせていただきます。