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スタッフ・留学生の近況報告

2016.03.01
No.36 (2016.3) 近況報告(渡部先生・免疫班)

先日、当ホームページでも留学生をご紹介いたしましたが、せっかくなので、Let’s 異文化コミュニケーション!

今回は、リウマチ膠原病班で基礎研究に従事している留学生二人に、母国の紹介と、来日して感じたことをインタビューしてみました。

S) ソニア・ゼガーさん。アルジェリアの首都アルジェ出身。2005年に母国の医学部を卒業し、2012年に内科専門医を取得。MEXTプログラムで2014年4月から来日し、現在大学院に在籍して研究に従事。イスラム教にて食事の制約やラマダン期間がありますが、日本の生活もEnjoyされている様子。いつも素敵なヒジャブをまとっています。アラビア語とフランス語、英語に加え、来日後より目を見張るスピードで日本語も習得中のマルチリンガル。リラックマが大好きです。

Y) 颜明露さん (Minglu Yan;げんさん) 。中国哈爾浜市(ハルビン)出身。2014年に母国の医学部を卒業後、O-NECUSプログラムで、2015年10 月から1年間、当科で基礎研究を行います。いつもにこにこ元気一杯、美味しいものとお喋りが大好き。留学前から日本語勉強中で、さらに上達中。以前当科にいらっしゃった王玉さんの後輩です。

W) 渡部克枝。今回、リウマチ膠原病班を代表してインタビュー、翻訳を担当しました。

W) はじめに、二人の故郷自慢をお願いします。

S) 出身地の首都アルジェは北部にあり、1200㎞長の地中海沿岸に面しています。海岸沿いは、海に面した白い建物が美しく、Alger la blanche (Algiers the white)とよばれています。一年を通して晴れていて、暖かいです。南方には世界最大の砂漠、サハラ砂漠が広がっていて、有名な世界遺産のTassili N’Ajjer (タッシリナジェール) という、新石器時代の壁画を伴う山脈があり、息をのむ絶景です。

Y) 中国4000年の歴史を誇り、四大文明の一つ黄河文明発祥の地。人口も世界一で同胞は世界中にいます。自分の育ったハルビンは、中国最北の黒竜江省にありロシアに接しているため、ロシアの影響が残るかわいらしい街なみです。

W) 一人は灼熱の、もう一人は極寒の地からと対照的ですね。日本の気候は大丈夫でしょうか?

S) 夏の気温はアルジェリアの方が高いですが湿度が低いので、湿気が多い日本の夏はつらいです。冬の寒さもまだ慣れないですね。

Y) 自分は逆に、故郷より暖かいので過ごしやすいです。夏の気温も大体日本と同じくらいだと思うけど、どんな感じかはまだ体験していないのでわからないですね。

W) 確かに、日本の夏の時期のラマダンは大変そうでしたね。次は地元の名物料理をうかがってみましょう。

S) クスクス (Couscous) という、セモリナ粉でできた粒状のパスタを蒸したものに、野菜や肉のソース、蒸したドライフルーツや魚などをそえて食べるのが一般的です。地域によって、付け合せは色々違います。

Y) ロシアの影響が強く、ハルビンソーセージが有名です。寒い地方なので、ロシアのパンと一緒にお肉をたくさん食べます。味が濃く揚げ物が多いのが特徴です。

W) クスクス、見た目はお米っぽいですね。ハルビン料理が思った以上にロシア風だったのは意外でした。日本の食事はいかがですか?

S) シーフードは大丈夫なので、特に困っていないです。みんなで高知に行った時の鰹のたたきはとてもおいしかったです。苦手なものは…、特に思いつかないですが、しいていえばいくらはちょっと気持ち悪くて食べてないです。

Y) 日本食、大好きです。お寿司大好き!特に甘海老のあぶりずしが好物です。

W) 特にソニアさんは、イスラム教の影響で食べ物の制限があるので心配していたのですが、思った以上に満喫されている安心しました。

続いて、お二人が留学先に日本を選んだ理由について、伺ってみたいと思います。

S) 日本政府の提供する奨学金のシステムがとても充実していて、公平だったからです。

Y) 日本が経済的にも科学技術面でも先進国であるのは、優れた高等教育システムにあると考えたからです。加えて、日本の地理、気候、ライフスタイルや習慣に魅力を感じました。

W) 実際に日本に留学してみて、どうですか?

S) 皆さん親切で、日々新しいことが学べ、happyな毎日です。

Y) 日本を訪れた人が話していたように、環境がきれいで本当に驚きました。職場も家もとても快適です。皆さん仕事熱心で真面目で、自分も刺激されて勤勉になったように思います。困ったことがあっても皆親切に助けてくれます。

W) 逆に日本で戸惑ったことなどはありませんか?

S) 実際あまり困ったことはなかったですね。少し言葉の壁を感じる程度です。

Y) どうしてこんなにどこも清潔なのかしら。空気もきれいだし。本当に素晴らしいと思います。

W) 今後日本でしてみたいことは?

S) 滞在中に色んなところに行ってみたいです。

Y) まずは仕事を頑張ることが第一目標ですが、せっかくなので日本の中を色々旅してみたいです。

W) 二人とも色々旅行してみたいとのこと。今までどこか旅行されましたか?

S) 私は、京都、東京、横浜、名古屋、高知、広島、鳥取など。一番よかったのは広島です。滞在中にもっと色々行ってみたいです。

Y) 東京、名古屋、大阪、京都に行ってみましたが、一番好きだったのは大阪です。京都は紅葉の時期に行ってきれいだったけど、中国人だらけでびっくりしました(笑)。北海道や 沖縄も行ってみたいなあ。

W) 二人ともアクティブに楽しんでいますね。昨年はソニアさん含めた班の旅行で佐田先生のふるさと高知を訪れましたが、今年はげんさんも一緒に、またみんなで旅行したいですね。最後になりましたが、お二人の今後の夢をお聞かせください。

S) 日本語で会話ができるように、頑張りたいです!

Y) 頑張って日本で医師免許をとって、将来は日本で働いてみたいです。

 


ラボでのソニアさん&げんさん

二人とも大変優秀で、日夜研究を頑張っていますが、日本の生活も楽しんでいる様子ですね。二人の日本語習得のスピードを拝見していると、自分達の語学力のなさを痛感する毎日ではありますが、お互いに切磋琢磨しながら、これからも医局員一同、仕事も頑張りつつ、交流を深めていきたいと思います。お二人の今後益々のご活躍を期待しています。

(文責 : 渡部克枝)