医局行事・学会報告

去る6月28日(土)に、毎年恒例のAOT(Autoimmune disease Overview Training)セミナーを開催させていただきました。
AOTセミナーは、臨床系の講義を学んでいる医学科4年生を対象に、膠原病の診察・検査・臨床的思考プロセスを体験いただくことをテーマとして、毎年夏にリウマチ・膠原病内科が開催しているセミナーです。
今年は、第13回ということで干支を一回りし、心機一転新たな試みを行うべく準備いたしました。昨年ご参加いただいた学生の意見も踏まえながら検討し、例年医学科4年生を対象としていたところ、今年は4,5年生に対象者を広げ、また例年夏休み中の開催としていたところ、6月末という系統講義免疫分野の試験直後の開催とさせていただきました。
例年であれば6月末は梅雨真っ只中であり、大雨などの影響がないか懸念しておりましたが、幸い今年は梅雨明けが早く、天候にも恵まれてセミナーを開催することができました。
今年は医学科4年生6名、医学科5年生2名の計8名に参加いただき、例年にも増して活発な会となりました。ご参加いただいた学生・スタッフの方々に改めて御礼申し上げます。
まず和田教授より開会の辞をいただき、研究の重要性や、免疫と代謝のつながりなどについての話を頂戴いたしました。
その後、本年も昭和医科大学リウマチ膠原病内科から髙橋良先生をお招きし、今年は「炎症」についての特別講演を頂戴いたしました。内科の日常診療における炎症病態の多さから始まり、炎症の5徴について解説いただいた後、5徴の中の特に重要な「機能障害」に焦点を当てて、様々な臓器の炎症と症候の関連について教えていただきました。双方向型の分かりやすい講義で、参加された学生からも大好評で、また聞きたいとの声を数多く頂戴いたしました。
続いて、松本佳則先生から関節レントゲン読影の講義をいただき、関節痛を呈する様々な疾患のレントゲン像を解説いただきました。今後の臨床実習などで、実際の患者での関節レントゲンを読影したくなるような内容でした。
その後数グループに分かれて意見交換をしながら昼食をとり、午後からは例年好評のPBLを行いました。今年は例年にも増して活発な議論を行っていただき、必要な検査や診断、治療法について、討議いただきました。最後の発表も、議論の内容を簡潔にまとめ上げ、分かりやすく堂々と発表されていました。
最後に高知大学佐田憲映先生から、電子カルテの書き方についての講義をいただきました。4年生は数か月後の、5年生は週明けからの臨床実習に活かせるような、実践的な内容でした。
最後に、閉会式で松本佳則先生から閉会の辞を頂戴した後に、それぞれの参加者に終了証と記念品をお渡しいただきました。
セミナー終了後のルーレットの結果、来年の幹事は松本和也先生に決定いたしました。来年もより良い会となるよう、よろしくお願いいたします!
末筆になりましたが、本セミナーの開催にあたり、和泉様をはじめとした医局秘書様や、お弁当・飲料など用意いただきましたお店の方々、その他様々なご配慮を賜りました関係各位の方々に深く御礼申し上げます。今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。
文責:リウマチ・膠原病内科 寺嶋悠也