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2021.06.28
お知らせ
三瀬広記先生(ヒューストン留学中)の原著論文’Novel Urinary Glycan Biomarkers Predict Cardiovascular Events in Patients With Type 2 Diabetes: A Multicenter Prospective Study With 5-Year Follow Up (U-CARE Study 2)’がFront Cardiovasc Medに掲載されました
【コメント】
現在アメリカヒューストンのMD Anderson Cancer Center、Nephrology Section、Danesh Labへ留学中の三瀬広記です。この度は、多施設共同研究でありますU-CARE研究の第2報として「U-CARE Study 2」を論文化できましたことをここに報告いたします。U-CAREは岡山大学病院、国立岡山医療センター、岡山済生会総合病院、倉敷医療センター、心臓病センター榊原病院、津山中央病院、岡山赤十字病院、岡山市立市民病院、布上内科医院の9施設による多施設共同研究で、本年度で研究開始より10年目を迎えております。研究開始時に採取していた各種検体を用いてバイオマーカーを測定し、糖尿病合併症(腎症、網膜症、大血管合併症)発生との関連を調べることを主目的としておりますが、今回の報告では尿中の糖鎖、特にN型糖鎖の一部の排泄量増加が5年後のCVD(心血管疾患)発生を予測するのに有用であることを示しました。
今回のU-CARE Study 2は、昨年春頃のラボシャットダウン中のStay at homeの時期を利用し統計解析や論文作成を行い、和田教授のご指導の元Publicationにまで至ることができた思い出深い作品となりました。
上述のご協力いただいております御施設の先生方に、この場を借りて深く感謝申し上げますとともに、今後もまだまだU-CARE Studyを世界に発信していきたいと思っておりますので、今後ともご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。
まだ世界はコロナ禍で混沌としており、特に日本におられる皆さんは東京オリンピック前ということもあり色々と大変なことと推察致します。こちらヒューストンがあるHarris Countyではワクチン接種が進んでいるとはいえまだ41%程度の接種率という話も耳にしますが、制限は徐々に緩和されつつ、周りで見かける人は殆どマスクをしなくなってきました。
私の留学生活は丁度2年を終えたところですが、コロナの影響で半年以上の時間が無駄になってしまったこともあり、まだしばらくこちらでの研究を継続させていただくことになっております。こちらでは、日本にいた時より取り組んでおりました「糖尿病性腎症」の基礎研究で、特にミトコンドリアの呼吸鎖に注目したプロジェクトを進めております。日々こちらのボスから多大なるプレッシャーをかけられながら、ベンチワークと考えること、professionalなpublication figureを作ることにあけくれております。どういう結果が得られるかまだ分かりませんが、最後まで自分のポリシーを貫いて頑張るのみと思っております。
以上、U-CARE Study 2のPublicationと簡単な留学生活のご報告といたします。
皆様のご健康とご多幸を心より祈念いたします。
*写真はアパートから見たヒューストンメディカルセンターの風景で、左の方に見えている水色のビルが勤務しているSheikh Zayed Buildingです。
三瀬広記