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2022.03.17
お知らせ
村上和敏先生(倉敷中央病院)の原著論文’A Label-Free Electrical Impedance Spectroscopy for Detection of Clusters of Extracellular Vesicles Based on Their Unique Dielectric Properties’がBiosensors (Basel)に掲載されました

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35200364/

【村上和敏先生のコメント】
近年、エクソソームなどのextracellular vesicles(EVs, 細胞外小胞)は疾患の有無、病状の変化や治療効果の指標となるバイオマーカーとして注目されています。EVsの構造や構成成分はparental cells(起源となる親細胞)のそれらとよく似ていることが知られており、これらの解析は、親細胞の機能や状態を詳しく知る手掛かりとなります。
今回の論文では、Mayo clinicやStanford大学との共同研究により、electrical impedance spectroscopy(EIS)という技法を用いてEVsのインピーダンスを計測することで、dielectric property (誘電特性)に基づいてEVsを検出、定量する方法を開発し報告しました。
この技法を用いることにより、同じ親細胞に由来するEVsでも、例えば炎症性反応が惹起されたEVsを正常なEVsと区別して検出することが可能となります。すなわち、EISを用いたEVsの解析により、非侵襲的に病原性を持った細胞(臓器)を同定し、疾患の診断や治療に役立てられる可能性が示されました。